富士山本宮浅間大社は、度重なる富士山の噴火を鎮めるために造営されたのがはじまりです。ご祭神は、木花咲耶姫(このはなさくやひめ)という女神さま。桜の花の名前が付いた、古事記の中で一番美しい神様です。とても桜が一番似合う、神社と言えます。
桜の季節に訪れると、この季節を心から喜んでいる、そんな喜びの気を感じることができると思います。
拝殿、右手後方にある桜の木。富士山浅間大社のご神木は桜の木です。
境内には、約500本の桜の木が植えられているとのこと。
巫女さんも美しい! 境内には女神さまらしい、女性らしい気が流れています。
現在の社殿は、1606年徳川家康の寄進により造営されました。屋根は桧皮葺(ひわだぶき)で作られています。とても珍しいです。
社殿は「浅間造(せんげんづくり)」と呼ばれる、二層楼閣造りだそうです。建物が2棟並ぶかたちなので、八幡造りかとも思ったのですが、違うのですね。難しい! 国指定重要文化財となっております。
ここは富士山溶岩流の末端に位置していて、富士山の伏流水がこんこんと湧き出る場所でもあります。敷地内にある湧玉池(わくたまいけ)は特別天然記念物に指定されていて、毎日20万トンもの水が湧き出しています。すごいですねー!
昔は富士山に登る際、入山前にこの池で身を清めて禊ぎを行いました。
湧玉池で気持ちよさそうに泳ぐ、カモさんがかわいいです。
JR熱海駅の隣、来宮(きのみや)駅という小さな駅から徒歩15分くらいのところに来宮神社は鎮座しております。決して大きな神社ではありませんが、すばらしいご神木がいらっしゃいます。
※現在、境内の改装のため、大きな工事をしていました。参拝は通常どおり可能です!(工事の音がけっこう大きく響き渡っているので、工事している日は“静かに参拝”というのはちょっと難しいかもしれません)
恐ろしささえ感じる、樹齢2000年以上のご神木!
ご神木は大楠。参道右にある第二大楠と本殿左奥の第一大楠がありますが、特にパワーが強いのが、樹齢2000年以上といわれる第一大楠です。幹の周囲はなんと24メートル。本州1の巨樹です。
参拝した後、ぐるっと一周してみてください。岩をも抱える力強いその生命力に圧倒されることでしょう。
正面向かって右横から撮影してみました。ホント大きいです…。左下の方に女性が写っていますが、それと比べるとどれくらい大きいかが想像できると思います。
この大楠をじっと見つめていると、龍が巻き付いているようにも見えてきます。恐ろしささえ感じるご神木です。2000年という途方もない長い間、あらゆる風雪、天変地異にも耐えてきた大楠。いったいどんな物語を見てきたんでしょうね。
最近、疲れてるなーと感じている人や、自分の生きる意味ってなんだろう…なんて考えちゃう人はぜひこの大先生の前に立ってみてください。きっと何か感じるものがあると思います!
ちなみに来宮神社には、うどんやそば、抹茶セットなどの軽食をいただけるお休み処があります。中でも有名なのが、「こがしまんじゅう」。来宮神社の例大祭「こがし祭り」(7/14〜3日間)でのお供えものとして使用される「麦焦がし」にちなんだおまんじゅうだそうです。お味は、いわゆる温泉まんじゅうよりも甘さ控えめ。薄皮は少しもっちりしてて香ばしいです。お土産として持ち帰りもできますよ♪
【DATA】来宮神社:熱海市西山町43-1
熱海市にある伊豆山神社。はっきりした創建はさだかではありませんが、たぶん5世紀ぐらいでしょう、とのこと。
伊豆箱根権現のひとつです。※1
ご祭神は伊豆大神。古事記に出てくる神様ではなく、昔からこの土地を守ってきた、土着の神様です。
かつて源頼朝や徳川家康が戦勝祈願をしたという歴史が残っています。次なるステージへと頑張りたい人など、自分をさらに高めたい人は参拝すると力をもらえそうです。
※1 伊豆箱根権現とは、伊豆権現(現在の伊豆山神社)・箱根権現(現在の箱根神社)・三島大社(現在の三嶋大社)のことです。この三社は、伊豆に流されていた源頼朝が篤く信仰し、戦勝祈願をしたと言われる神社です。
伊豆山神社は相模灘を望める高台に位置していて、境内からはこんな美しい眺望も楽しめます! 参道の長い階段をゼーゼーしながら頑張って登ったかいを感じられますよ。
本殿の背後にある岩戸山の方にさらに進むと本宮があります。ヒールなどでは登れませんので、本宮までお詣りする人は気をつけてくださいね。
本宮の真新しい鳥居は数年前、小泉今日子さんが奉納してくれたそうです。ありがたいことです。
(小泉さんの再ブレイクはこの奉納のおかげ?かもしれませんね〜)
参拝は午前中がオススメです! 特に冬の午後は境内が山の影になるのが早く、気が若干変わる感じがしました。
伊豆山神社は、源頼朝が伊豆に流されたときに北条政子とお忍びで逢っていたという話が残っておりまして、縁結び神社としても人気があるそうです。
ちなみにこの神社は、密教と関わりの深い神仏習合の神社でした。明治の神仏分離令によって神社と寺に強制的に分けまして、伊豆山神社と、高野山真言宗の走湯山・般若院(そうとうざん・はんにゃいん)というお寺に別れました。般若院には足湯がありますので、参拝した後、のんびりお湯に浸かってみてははいかがでしょう?
三嶋大社は、三嶋大明神を祀る古社。三嶋大明神は、こちらでは大山祇命(オオヤマツミのみこと)と事代主神(コトシロヌシ)の二柱のことです。事代主神は、あの恵比寿さま。豊かさを届けてくれる神様です。
三嶋大社の敷地は広く、約1万5000坪あり森に囲まれています。昔はその数倍の広さがありました。鎌倉時代、源頼朝が命じて作らせた神池も大変美しいで す。樹齢1200年と言われるキンモクセイの木や巨木も点在しており、見所満載! 参拝した後は、ゆっくり境内を散策すると良いでしょう。